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2023.02.09

暮らし

いざという時の備えに!
防災のススメ

自然災害が多い昨今、防災意識は高まっているものの「防災グッズは何から揃えればいいの?」と準備の方法がわからない方も多いのではないのでしょうか。

大地震や浸水害など災害対策の専門家である防災アドバイザーが推奨する防災グッズや備蓄品のポイントをわかりやすくご紹介します!

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  • 防災リュックはコンパクトに

    非常用のリュックを準備する際には「背負った時に走れる重さ」にすることが重要です。

    たとえば家族4人×3日分の飲食物を詰め込むと15キロを超えるため、行動が制限されて避難が遅れる危険性があります。
    飲食物はカロリーメイト1箱+500mlペットボトル1本程度にし、できるだけコンパクトなリュックを作ることがポイントです。

    家族全員が利用するグッズを詰めた「マスターリュック」と、それぞれの食料や着替えなどを詰めた「サブリュック」に分けて用意するのもよいでしょう。

    その場合、「マスターリュック」を持つ人は、自分用の「サブリュック」と合わせて2つ持ち出します。

    災害時に家に1人しかいなかった場合、持ち出せるなら全てのリュックを持って逃げますが、体格の小さな方しか在宅していないような場合は、「マスターバッグ」のみを持ち出すことになります。

  • ハザードマップやラジオは必須アイテム

    メガネ、補聴器、入れ歯、杖、持病の薬などの「個人用品」や、赤ちゃんのオムツ、ペット用品など、避難所で入手できない必須アイテムがある場合は必ず余分にスペアを入れておきましょう。

    また、情報収集に役立つハザードマップやラジオ、応急手当の用品などは必須のアイテムです。避難時には両手を空けた方がよいため、傘ではなくカッパ、懐中電灯ではなくヘッドライトを準備するのがベター。

    さらにポイントはリュックをパンパンにせず、1箇所はポケットを開けておくこと。そうすることで家を出る直前に貴重品を放り込めるようになります。

  • 備蓄品の保存はローリングストックという考え方も。

    電気・ガス・水道などのライフラインが停止した自宅で生活する状況、また自宅に被害が生じて避難所での生活をする場合を想定して、食料品・日用品の備蓄・ライフラインを代替する道具を準備し、大型のバッグやキャリーケースへ入れておきましょう。

    飲料水と食料品を準備する際は使い捨ての食器も追加します。
    防災専用の食料品が手元にない場合は、「いつも食べている・いつも使っている」食品の賞味期限の長いものを多めに買って災害時にも使うようにしましょう。
    普段は賞味期限が近いものから順番に消費し、全て食べきる前に補充していく「日常備蓄(ローリングストック)」がおすすめです。

    ライフラインが止まってしまったらトイレが使えない可能性があるので、非常用トイレ(袋と凝固剤のセット)を準備しておきましょう。特にマンションなどで生活する場合は重要です。

    ガスコンロ、ガスボンベのほか、日用品としてはタオルや着替え、床に敷くエアマットや圧縮毛布、寝袋、夜間に使うライト、停電用の乾電池スマホ充電器の準備を。

    また季節によって準備を変えるのも大切で、夏場であれば熱中症対策のスポーツ飲料の粉や速乾タオル、冬場であれば防寒着や使い捨てカイロなどを準備しましょう。

  • 寝室に準備しておく防災セットリスト

    夜間に災害が起こった場合に備えて、寝室にも防災セットを準備しておくこともおすすめです。

    防災アドバイザーが実際に枕元に準備しているグッズを参考に、最低限の防災セットをチェックしましょう!


    ・必ず準備するもの
    □小型の懐中電灯
    □簡易スリッパ
    □手袋(軍手)
    □笛(ホイッスル)
    □個人用品(予備のメガネや予備の薬など)

    ・できれば準備するもの
    □靴(スニーカーなど)
    □ヘルメット・防災ずきん

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Profile
ソナエルワークス代表/備え・防災アドバイザー
髙荷智也さん
「自分と家族が死なないための防災対策」のポイントをロジックで解説するフリーの専門家。大地震や浸水害などの災害対策から、感染症パンデミックの備えまで、堅い防災をやわらかく伝える。分かりやすく実践的なアドバイスに定評があり、講演・執筆・コンサルティング・メディア出演など実績多数。1982年、静岡県生まれ。