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2024.03.12

BAUSのある街

地元食材の美味しさと、 手賀沼の四季に惚れる「天王台」

東京駅から乗り換えなしで約44分。千葉県我孫子市は、都心へのアクセスもよく、手賀沼をはじめとした美しい自然が魅力的なエリアです。
今回ご紹介する天王台は、そのなかでも住宅街として整備され、公園やスーパーなども充実しています。しかも少し足を伸ばせば手賀沼の自然が感じられるという絶好の場所。手賀沼の周辺をぐるりと巡るだけでも、四季折々のシーンに出会えます。

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  • 駅からの帰り道、人気スイーツ店で
    「幸せ」もテイクアウト

    淡いサクラ色の駅舎が青空にやさしく馴染む、JR常磐線・天王台駅。周辺には閑静な住宅街が広がっており、区画整備された街並みは道も広く車での移動も快適です。
    実はこの天王台駅、大型商業施設が立ち並び、にぎわいを見せる柏駅からわずか3駅の距離。ショッピングなどの利便性と、静かな暮らしの両方を叶えることができるのです。

    天王台駅周辺には、コンビニやスーパー、ドラッグストアはもちろん、地元の方も絶賛するスイーツの店が数多く集結しており、いわば「スイーツの最強地区」。
    そんな人気店のひとつ、パティスリー「アビニヨン」は、濃厚なチョコレートケーキ「カラク」や、シュークリームがおすすめです。
    「今日はよく頑張った」そんな日には、ぜひ自分へのご褒美にしてみては? きっとケーキと一緒に「幸せ」もテイクアウトできるはず。

    【お店情報】
    パティスリーアビニヨン
    千葉県我孫子市天王台1-1-30
    電話番号:04-7182-0501
    営業時間:10:00~19:00/定休日:木
    ※木曜が祝祭日の場合は営業

  • また天王台西公園の隣にあるカフェ「woot woop(ウートウープ)」も、お気に入りリストに入れておきたいお店のひとつ。
    公園に隣接しているということもあり、昼間は人気の自家製ハンバーグや、フレンチトーストなどのスイーツを楽しむファミリーの姿も多く見られます。
    一方、夜は自慢の料理にワインを合わせて、ゆったりとディナーを味わえる空間に。記念日の相談やパーティーの貸し切りも可能で、さまざまなシーンやスタイルに合わせて使いわけられるのも魅力です。

    自宅と駅を結ぶルートは、日常的に通うもの。だからこそ、気軽に立ち寄れるお気に入りのお店があれば、気分もグッと上がります。
    天王台駅の周辺エリアは、そんなちょっとした「ワクワク」を見つけるのも、楽しみになりそうです。

    【お店情報】
    woot woop(ウートウープ)
    千葉県我孫子市天王台4-7-1
    電話番号:04-7170-1898
    営業時間:11:30~21:00/定休日:火

  • 【“知”産“知”消】を大切にする道の駅で
    地域の魅力を発見する休日

    天王台駅から車を走らせて約7分、手賀大橋を渡った先に見えてくるのは、美しい三角屋根が印象的な「道の駅しょうなん」です。
    道の駅と聞くと野菜の直売所というイメージが強いかもしれませんが、こちらは「地域のターミナルステーション」として、イベントの開催やレンタサイクルのサービス、地域の情報発信などにも力を入れています。「地域や商品の価値と、楽しみ方を知ってもらいたい」という思いから、「地産地消」ではなく「知産知消」を掲げているのもステキですね。

    手賀沼を望む芝生ひろばと大屋根ひろばでは、キッチンカーやハンドメイドマルシェ、ヨガと旬の野菜を楽しむイベント、星空観察会などが開催されることも。
    また施設内には加工体験室があり、地域の文化や食材を学べる料理教室などが行われています。

    新鮮な野菜や地元のおすすめ食材を集めた直売所「知産知消マルシェ」は、朝から次々と採れたて野菜が運ばれてきて、時期によってはダイコンだけで5種類ものラインナップ!
    「道の駅しょうなん」で駅長を務める木村さんにお話を聞いたところ、「野菜のクオリティは、お客様からお褒めの言葉をいただくことも多く、トップクラスだと思っています。現在、180件ほどの生産者さんが登録されていますが、みなさん常に研鑽し合い、レベルアップされているので本当にすごいんですよ!」と教えてくれました。

  • さらにユニークなのは、「青山ブックセンター」の棚があり、食や体をテーマにした書籍が並んでいること。つまり、本も買える直売所なのです。
    「道の駅しょうなんは、農産物をただ買うのではなく、地域や生産者の背景を知ってもらい、食にまつわる学びや気づきを得られる場所であってほしいと考えています。“地産地消”ではなく“知産知消”としているのも、こうした思いからなんです」(木村さん)
    たしかに商品のPOPを読むのも楽しく、訪れるたびに野菜に関する知識や料理のレパートリーも自然と広がりそうです。

  • 施設内を見て回り、お腹がすいたらレストラン棟「つばさ」へ。柏市で人気の有名店「ベーカリー ハレビノ」のパンや、「VEGETALIAN SHANTY(ベジタリアン シャンティ―)」で野菜たっぷりのイタリアンが味わえます。
    「SHANTY」の無水カレーは、トマトやタマネギ、リンゴなどの水分だけで作られていて、さわやかな酸味と野菜の旨味が際立つ美味しさ。天気がよければテラス席もおすすめです。

    細部にわたり、そこで暮らす人たちや生産者への愛情を感じる「道の駅しょうなん」。
    「これからも地域のコミュニティの場として、さまざまな工夫と挑戦をしていくつもりです。若い世代の方にも来ていただきたいですし、食事やイベントだけでも楽しめるということを発信していって、“今日、道の駅に行こうか”と、選択肢のなかに入れてもらえたら嬉しいですね」(木村さん)
    向かいには、天然温泉「満天の湯」もあるので、リフレッシュしたい休日に、ぜひ足を運んでみてください。

    【お店情報】
    道の駅しょうなん
    千葉県柏市箕輪新田59-2
    電話番号:04-7190-1131(管理事務所)
    営業時間:9:00~18:00 (※施設によって異なります)/定休日:1月1日~3日

  • 土に触れ、旬をいただく。
    有機農法の採れたて野菜をお届け!

    「いつかは家庭菜園をやってみたい」
    「たまには土に触れてみたい」
    そんな人たちに好評なのが、農家さんが実施している農業体験や貸農園です。
    江戸時代から代々続く畑を祖父母から受け継ぎ、有機農業に取り組んでいる「ベジLIFE!!」の代表・香取さんも、農業の魅力を知ってほしいと積極的に受け入れているのだそう。

    「農業体験では、旬の野菜3種類を収穫して持ち帰ることができます。あとは農作業の体験ですね。たとえば土づくりのために堆肥をまいて、クワで耕してもらうといった内容です」(香取さん)

    実は香取さん、有機農業を始める前は商社に勤めており、世界を飛び回っていたバリバリのビジネスパーソン。
    「祖父母から受け継いだ畑で農業を始めるため、2016年に我孫子市へ移住しました。都心に近くて緑も多く、とても快適です。柏のほうは車の渋滞がすごいのですが、こちらはほとんどありません。ほんの数駅なのに、全然違うんですよ」(香取さん)

    「家族に食べてもらいたいと思える野菜を、お客様にお届けする」という信念のもと、あえて有機農法にこだわっている香取さん。
    畑を元気に走るお子さんたちの姿を見ていると、その情熱はしっかりと届いているように感じます。
    香取さんが手間ひまかけて育てた有機野菜のセットは、ネットからの注文で宅配してもらうことも可能。同封されている「ベジLIFE!!通信」には、妻・郁美さん直伝のベジレシピも紹介されています。

    【お店情報】
    ベジLIFE!!
    千葉県我孫子市都部111
    電話:080-5480-8805

  • 忘れ物があっても慌てない!?
    車で15分の森林浴アウトドア

    休日にアウトドアライフを満喫したいなら、天王台から車で約15分の手賀の丘公園内にある「RECAMPしょうなん」へ。
    オートキャンプやグランピング、日帰りでのBBQ、たき火など、サイトごとにさまざまなスタイルが楽しめ、プランによってはほぼ手ぶらでもOKです。
    トレーラー型の炊事場は温水が出るので、冬の洗い物も快適。ほかにも女性専用のパウダールームや宿泊者用のシャワールーム、売店、工作室、無料のアスレチックコースなど、設備も充実しています。

    特に嬉しいのが、スタッフのみなさんがフレンドリーで、初心者へのフォローもしっかりしていること。
    テントやシュラフ、テーブル、ランタンなどのキャンプ用具が一式レンタルできるプランから、設営&撤収もお任せできるプランまであり、キャンプの知識がなくても安心して挑戦できます。

    またキャンプの道具選びは初心者にとってハードルが高い印象もありますが、管理棟内ではリユースアウトドア用品も販売されています。
    まずはレンタルから始めて、ある程度道具の使い方を覚えたら、リユースで自分に合うものを探してみるのも、ひとつの方法。
    どれも状態はよいのにリーズナブルで、これまでなかなか一歩を踏み出せなかった人も、手に取りやすいかもしれません。

    車でわずか15分という距離は、計画や準備、移動の時間をできるだけ短縮し、手軽にキャンプを楽しみたい人にとっては最高の立地。
    途中、「道の駅しょうなん」で地元の新鮮食材を調達すれば、ステキなプチ・リトリートの始まりです!

    「訪れた人にはキャンプだけでなく、この土地のことも好きになってもらいたい。だからこそ私たちは、地域と一緒に盛り上げていくという思いでやっているんですよ」
    そう話してくれた男性スタッフも、この地に惚れ込んで北海道から移住されたとのこと。
    「田んぼの稲が少し伸びたな」「どこからかキンモクセイの香りがしてくるな」と、日々の小さな季節の変化を味わいながら、毎日自転車で通っているそうです。

    【お店情報】
    RECAMPしょうなん
    千葉県柏市片山275(手賀の丘公園)

  • パワーチャージもリセットもできる、
    贅沢なライフスタイル

    天王台駅から手賀大橋へと向かう途中にある「手賀沼親水広場・水の館」は、我孫子市が管理する施設で、ドーム型の屋根とお城のようなかわいい外観が目を引きます。
    館内には農産物の直売所やレストラン、プラネタリウムなどがあり、施設前の広場にある「じゃぶじゃぶ池」は、夏には子どもたちが遊べる場所として喜ばれています。
    手賀沼の周辺にはこうしたさまざまなスポットが点在していて、大人も子どもも、探究心がムクムクと刺激されてしまうことでしょう。

    さらに手賀沼に沿って全長約9.4㎞の遊歩道が続く「手賀沼自然ふれあい緑道」は、歩行者・自転車専用の緑道なので、車の往来を気にすることなく、四季折々に描かれる美しい風景を眺めることができます。
    緑道内には見晴らしデッキや休憩用のベンチもあり、水面でキラキラと輝く陽の光や、風にゆらぐ草花の様子は、ずっと見ていても飽きることがありません。
    アクティブに過ごすなら、サイクリングやジョギング、SUP(スタンドアップパドルボード)などで思いっきり体を動かしてみましょう。

    こうしたライフスタイルや自然を愛する人たちが集まり、クリーンアップや緑道のガーデニングといったボランティアのコミュニティが生まれていくのも、このエリアの魅力なのだと感じます。

    パワーチャージもリセットも、過ごし方は自由自在!
    あちこちにワクワクが潜んでいる街・天王台。
    きっと、「今日は何する?」が合言葉になるはずです。

  • 取材・文:秋山美津子(Dripword)
    撮影:金沢俊

    ※掲載の情報は2024年3月時点のものです。